介護ビジネスの市場規模
介護ビジネスでは,具体的には訪問介護(ホームヘルプサービス)、通所介護(デイサービス デイホーム)、短期入所介護(ショートステイ)、福祉用具貸与、特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、ケアハウス等を扱います
介護ビジネスの市場規模についてですが、『図解革命!業界地図最新ダイジェスト 2009年版』(高橋書店)では、介護サービス業界の業界規模は5兆8,743億円とされています。また、『最新業界地図がまるごとわかる本 2008年度版』(高橋書店 2006)によれば、介護サービス業界について「市場規模は10兆円ともいわれる」と記されています。なお、『シニアビジネス業界がわかる』(技術評論社 2007)では2015年のシニアビジネスの市場規模を127兆円と推計していますが、これは同資料が「シニアビジネス」という介護ビジネスより広い概念を対象にしているためと思われます。
介護ビジネスを取り巻く環境
介護保険制度は平成12年4月、国内で5番目の保険制度として導入されました。導入当初は民間企業のバブル的参入等が懸念されましたが、大きなトラブルもなく、事業所数、利用者(介護老人保健施設等の場合は在所者)数ともに増加を続けました。介護サービス施設・事業所調査外部サイトへのリンクによれば、平成12年の事業所数、利用者数・在所者数がそれぞれ8万36事業所、383万6,035人であったのに対し、平成18年は14万2,163事業所、689万3,239人となっています。
介護ビジネスに関する最近の動向としては、平成18年4月、介護保険法が改正され、介護予防サービスに対しても給付が行われようになった一方、要介護度に応じて保険給付の上限が一部引き下げられました。この結果、要介護度が軽度の利用者の単価は抑えられることなり、介護関連各社は比較的単価の高い、要介護度が中度から重度の利用者の呼び込みに力を注ぐようになっています。 また、『日経産業新聞』(日本経済新聞社 日刊)2007年1月25日号・1月29日号には「介護保険調査から(上)・(下)」という特集記事が掲載されており、2006年4月の改正介護保険法の施行により、介護事業者とサービス利用者の双方共に負担が増したこと、介護事業者は介護保険의対象にならない高齢者向けサービスの拡充に動いていること等が記されていました。
なお、介護ビジネス・高齢者福祉産業に多大な影響を及ぼす高齢者人口については、今後一層増加する見通しであり、 日本の将来推計人口(平成18年12月推計)別人口および年齢構造係数:出生中位(死亡中位)推計によれば、65歳以上の人口は、平成30年には3,538万人、平成40年には3,643万8,000人になると予想されています。
同様に『日本経済新聞』(日本経済新聞社)2008年10月13日号に掲載された厚生労働省調査の結果によると、介護に携わる人員は 2006年の時点で2000年の2倍になる117万人に拡大し、2014年までには最大で156万人が必要になるとされています。一方で、業界においては人手不足が続いており、有効求人倍率は2.10倍になっています。
最近の動向としては、『日経産業新聞』(日本経済新聞社)2010年1月22日号で介護食市場を取り上げています。現在、介護食は毎年1割強のペースで伸びており、調査会社富士経済では、2009年の市場規模を148億円と予測しているとのことです。
訪問介護事業には次のような特徴があります。
①人件費が売上に連動する
訪問介護の場合、経費の大部分は登録ヘルパーの人件費です。一般的には、人件費は売上に関係なく発生する固定費と考えられます。しかし、訪問介護の場合は利用者へのサービス提供時間が売上となり、人件費
