認定NPO の認定要件
認定NPOとはNPO法人への寄附を促す制度です 認定要件としては以下のとおり
- 経常収入金額に占める寄附金等収入金額の割合(パブリックサポートテスト)が、一定の基準以上であること
- 事業活動に占める共益的活動の割合が50%未満
- 役員のうちに占める親族等の割合が1/3以下
- 社員のうちに占める親族等の割合が1/3以下
- 役員又は社員のうちに占める特定の法人の役員等の割合が1/3以下
- 宗教活動・政治活動等を行っていないこと
- 役員、社員又は寄附者等に特別の利益を与えないこと
- 営利を目的とした者等に寄附を行っていないこと
- 事業費総額に占める特定非営利活動に係る事業費が80%以上であること
- 受入寄附金を特定非営利活動に係る事業費に充当する割合が70%以上であること
- 設立の非以降1年を超える期間を経過していること など
パブリックサポートテストとは
パブリックサポートテストとはNPO法人が広く市民から支援を受けているかどうかを判定するための基準
1.相対値基準PST
実績判定期間において
寄付金収入金額/経常収入金額 ≧ 基準値(1/5)
2.絶対値基準PST
実績判定期間において、各事業年度ごとに3,000円以上の寄附を平均100人以上から受けていること
3.条例個別指定PST
都道府県又は市区町村が、個人住民税の寄附金税額控除の対象として 条例により個別に指定したNPO法人(その都道府県又は市区町村の区 域内に事務所を有するNPO法人に限る。)については、国税庁長官の 認定を受けるに当たって、パブリック・サポート・テスト要件を満たし ているものとして取り扱われます。
認定NPO法人制度の改正2011年
- 認定NPO法人制度をNPO法に盛り込む
- 認定機関を国税庁から都道府県・政令市へ移管する
- パブリック・サポート・テスト(PST)が免除される「仮認定制度」を導入する
- インターネットを通じた情報開示を進める
認定NPOの税制上のメリット
寄附者に対する税制上の措置
- 個人の寄附
- 寄附した個人の所得税の計算に置いて寄付金控除の対象になる
- 法人の寄附
- 法人税の計算において一般寄付金の損金算入限度額に加え別枠の限度が設けられます
- 相続または遺贈により財産を取得した者が相続財産を寄附する場合
- 相続税(国税)の算定において寄附した財産の価格は相続税の課税対象から外されます
認定NPOへの準備
認定NPO法人の認定を受けるためには、直前2事業年度に係る申請書類を作成し、所轄の税務署に提出する必要があります。 そのためには、日々の取引の記録や帳簿の保存・管理を適切にしておく必要があります。 たとえば、パブリックサポートテストを確認するためには、寄附をいただいた方全員の氏名・住所・寄附金額を管理しておくことが必要です。 また、認定NPO法人になると、毎事業年度終了後3ヶ月以内に所轄税務署へ事業報告書とともに、寄附者の情報等を提出する必要があり、提出された事業報告書等は一部を除いて閲覧対象となります。
現在、NPO法人を設立したばかりでも、将来の申請に向けて準備をしておくことが重要です。